るるぐらし

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ものごとを分解して、シンプルに考えられるようになりたい。『エンジニアのための図解思考 再入門講座 情報の“本質”を理解するための実践テクニック』

『エンジニアのための図解思考 再入門講座 情報の“本質”を理解するための実践テクニック』 

開米 瑞浩 翔泳社

 

 

この本では、“図解をする”ことが、考える力をつけるために役に立つということを解説している。
“図解をする”ことは、断片的な情報をつなげていき、足りない情報や間違った情報に気づき、考える手がかりを作っていくことになる。
堅苦しくなく読みやすい文章と、練習問題を使った具体的な解説、章ごとのまとめが設けられていて、エンジニアではなくてもわかりやすく、役に立つ1冊だった。

 

この本では、図解ができない原因は読解力不足であると書かれている。
正しく情報を読み取ることができなければ、図を使って表現することも難しい。
システムの開発や問題解決から提案書の作成など、持っている情報を理解することがまず必要だ。

 

その読解力を鍛えるトレーニングとして、ラベリングをあげている。
文章を要約してわかりやすいラベルをつける。

具体的な情報から共通性を見つけ、それに名前をつけて概念化する p53

そうしてラベルをつけることができれば、情報同士のつながりが見えてきて、
過不足や間違いに気づくことができ、解決策や新しい発想を考えることができるようになる。

 

仕事をしていて何か問題が起きた時、自分で解決することができない人がいる。
そういう人は、応用するということが頭から抜けてしまっているように感じる。
仕事をパターンとして覚えてしまっているからなのではないかと思う。

 

図解思考をすることで仕事を、

  • 何のためにやるのか(目的)
  • どのようにして行うのか(方法)
  • どのような成果が期待されているのか(結果)

のようにラベルをつけていく。

 

ラベルをつけるために仕事を分解していくことは、仕事を覚えることはもちろん、
何か問題が起きた時の手がかりとして使える足場を、こまめに作っておくことになる。
分解をしておかないと、ゴールまでのステップがほとんどない状態になり、行き詰まった時に戻れる場所がなくなってしまう。

 

分解して、小さなステップに分けて置けば、そのほかの自分が持っている情報とのつながりも見えやすくなる。
そのつながりが、応用力になる。

 

このことは、「第14章 問題の解決策をゼロから考える」 に書かれている。

誰かが考えた「うまいやり方」に頼ってばかりいると、新しい問題が起きたときに応用が効かずあたふたすることになってしまいます。パッケージに頼らず、問題を要素分解して1つずつクリアすることにも馴染んでおきましょう。p205

 

仕事を教える時に、全てのパターンを教えることはできない。
このように、ひとつの仕事を分解してラベルをつけながら覚える方法を知っていると、
仕事と仕事を結びつけて考えることができるようになる。
この力をつけることが、仕事ができるようになるために必要なんだと思う。

 

図解トレーニングをすることで、情報を整理し、ものごとの全体を把握し、よりシンプルに考えることができるようになりたいと思う。

仕事のスキルアップにも必要だけれど、シンプルに暮らすためにも図解思考を身につけたい。